ローコスト住宅で平屋って建てられるの?
最近、人気が急上昇している平屋ですが、「平屋は高いから、ローコストでは建てられない」と考える方は多いと思います。
実は、「ローコスト住宅」と「平屋」の相性は抜群です。
ここでは、「平屋は高い」は本当なのかどうか、平屋のメリット・デメリット、間取り例などを詳しく解説します。
「平屋は高い」は本当?
一般的に、「平屋は高価」なイメージがあります。それは、土地代が高くなるから。
- 【平屋=高価なイメージの理由】
- 2階建てと同じ延べ床面積の平屋にしたい
- 広い土地が必要
- 土地代が高くなる
- 高い土地代+建物代
- 総額が高くなる
建物に関しては「階段や廊下が不要」「トイレは2つ設置しなくてもよい」など、2階建ての場合は必要とされているものを削減できるため、必ずしも平屋の方が高くなるわけではありません。
しかし、土地代は確かに広くなるほど費用が掛かります。また、建物の基礎と屋根の面積が大きくなるため、その分の費用は上がります。
そこでおすすめなのが、ローコスト住宅!
建物の価格を抑えられるため、土地代に費用を大きくかけられます。
さらに、平屋ならではのメリットも多く、「ローコスト住宅×平屋」は実は相性が良いのです。
平屋のメリット
- メリット①生活しやすい
- 階段や無駄なスペースがないため、効率の良い生活動線を作りやすいです。また、フラットな屋内はバリアフリー住宅にもつながり、転落・転倒事故の少ない家が実現します。
- メリット②地震・台風など災害に強い
- 一般的に、高さがある建物ほど地震や強風による揺れを感じます。その点、平屋は揺れを感じにくく、上階の重さもないため潰れにくいです。万が一の時にすぐに外に出られる「避難のしやすさ」も安心材料です。
- メリット③メンテナンス費用を抑えられる
- 10~20年に1度は、外壁塗装や屋根の点検など「家のメンテナンス」が必要になります。その際、2階建てでは足場を組む必要がありますが、平屋では足場代が不要に。その分、メンテナンス費用が抑えられます。
- メリット④間取りの自由度が高い
- 2階部分を支える壁や柱を設置しなくて良いので、広々としたリビングや高い天井など、間取りの自由度が高くなります。すべての部屋がワンフロアにあり、家族とコミュニケーションを取りやすい間取りにすることもできます。
平屋のデメリット
- デメリット①広い土地が必要
- 建築基準法の建ぺい率(敷地面積に対する建築面積の割合)によって、敷地に対してどの程度の広さの家を建てられるのかが決まっています。そのため、例えば2階建てと同じ延べ床面積の平屋を建てる場合、2倍以上の土地面積が必要となります。
また、基礎や屋根の面積が広くなるため、坪単価が高くなる傾向にあります。
- デメリット②日当たりや風通しに注意が必要
- 平屋の場合、窓から遠い中心部には日が当たりにくく、風通しが悪くなってしまうことがあります。天窓を設置したり、中庭を配置したコの字・L字型の建物にしたりといった工夫が必要です。
- デメリット③プライバシーの確保や防犯面での対策が必要
- 平屋は外部からの視線と同じ高さになります。そのため、道路や道行く人からの視線を感じやすく、プライバシーをどう確保するかを慎重に考えなければなりません。さらに、窓を多く設置した場合、屋外への出入り口が多い点から防犯面でも対策が必要です。
憧れる!平屋の間取り例
- リビングとつながるウッドデッキ
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出典:グッドリビング
LDKから直接出られるウッドデッキを設置し、開放感のある作りになっています。屋根をつければ雨の日でもウッドデッキに出られます。
一部屋をリビングと直接つながらない設計にし、夫婦の寝室など来客時にも見られないようプライバシーを確保した設計です。
また、玄関に大きめのシューズクロークを配置して、普段履かない靴や傘、ベビーカー、子供の外遊び用おもちゃなどを収納可能に。いつでもスッキリした玄関になります。
- ニオイが気になるトイレを間取りの隅に
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出典:デザインハウス島根
配置を集中させがちな水場ですが、トイレをあえて離し、独立して間取りの隅に設置。これによってトイレの音やニオイを生活動線から切り離せます。
また、廊下を極力排除し、無駄のない間取りになっています。
すべての部屋の出入り口がLDKと直結しているので、家族の気配を感じやすいですね。
- 老後に備えたコンパクト設計
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出典:かなえるハウス/カハラデザイン株式会社
この間取りは、「老後に備えて大きな家や数多くの部屋は不要」「バリアフリーにしたい」「掃除のしやすい家」という希望をかなえたコンパクトな設計です。
LDKと浴室・トイレを離し、音やニオイを感じにくい作りになっています。
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